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2015年のコラム

「デンタルプラークとは」 【2015年12月】

お口の中の細菌の数は歯磨きが上手な人で100億個、そうでない人は1000億個と言われています。中でもプラークは細菌同士がくっつきあってネバネバの膜に守られています。排水口などがヌルヌルしてくるのと同じです。

お口の中も湿っていて温かく、栄養が食事のたびに入ってきますので、細菌にとってこのうえない環境です。

体の免疫細胞は悪い細菌をやっつけてくれるのですが、プラークには効きません。丈夫な膜に覆われている細菌の集団を認識できないからです。

細菌の除去に一番効果があるのが毎日の正しい歯磨き。そして歯ブラシが届かない歯周ポケットの中は、歯科衛生士さんにきれいにしてもらいましょう。 

「役に立つスポーツマウスガード(MG)」 【2015年11月】

今年はラグビーW杯がたいへんな盛り上がりをみせ、選手の口元にはカラフルなマウスガードがみえました。サッカーや野球でも使用している選手が増えていますよね。

MGは外傷や脳しんとうを防ぐ目的で使用されます。特に小さなお子さんはまだかむ力が弱いので、マウスガードを入れることによってかみ合わせの面積が広がり、首がしっかり固定されやすくなります。

歯科医院で作るMGは、ピタリとフィットし、使用感がよく保護能力が高いので、市販のものより優れています。子どもさんの場合、歯の成長に伴いMGを調整しますので、むし歯や歯肉炎も一緒に予防していくとよいでしょう。

 

「プラークコントロール」 【2015年10月】

プラークとは、虫歯や歯周病の原因となる細菌のかたまりです。歯の見える表面に付くものと、歯ぐきに隠れた根の部分に付くものに分かれます。

歯みがきなどによりプラークの量を減らすことをプラークコントロールといいますが、歯ブラシの毛先は根の部分にまでは届きません。じゃあ歯みがきしても無駄では?と思わないでくださいね。

歯みがきして歯の表面に付くプラークを増やさないようにすれば、根の部分に付くプラークも増えないようにできるのです。あとは3ヶ月くらいごとに、歯医者さんで根の部分までプラークコントロールをしてもらい、健康を保つことが肝心です。

「痛くない歯科治療」 【2015年8月】

歯科の麻酔は独特で、歯や粘膜、骨などの複雑な領域を対象とし、不利な条件下で効かせなければなりません。

歯の周りに骨があるので歯の神経に届きにくかったり、ピンと張った歯ぐきと骨のあいだに注入するので、ゆっくり注入しないと薬液による圧迫感で痛みがでやすかったりします。歯医者さんは麻酔ジェルを塗るなどのきめ細かな対応を心掛けています。

神経が張り巡らされているため痛みに敏感な口の中の痛みを防ぎ、歯医者さん嫌いの方を減らすことは、治療の上からも予防の上からもとても重要なのです。 

 

「目指せ北欧諸国。歯医者さんに行くことが楽しい!」 【2015年7月】

みなさんは何のために歯科医院へ行きますか?多くの方が「歯の治療のため」と答えるのではないでしょうか。

この日本での当たり前が、当たり前でない国が北欧諸国です。北欧では、歯科医院は歯の治療のために行く所ではありません。“歯を治療しなくて済むように行く所”なのです。

小さい時から定期的に通って検査をし、虫歯や歯周病になりそうなリスクを事前に取り除く「予防」をしているため、歯の病気にかかることが日本に比べて極端に低いのです。そのため北欧の人々にとって、歯科医院は誰もが進んで行きたい所になっています。

 

「歯並びを治そう」 【2015年6月】

歯並びをよくすることは重要です。学校健診に行くと虫歯は減っていますが、歯並びの問題は増えています。矯正治療では見た目だけでなく、歯磨きのしやすさ、かみ合わせの安定を得られます。

これは、虫歯・歯周病を防ぐ、よくかめることで正常な成長発育が可能になるということを意味します。そう考えると、矯正治療は究極の予防処置といえます。

時間と費用のかかる治療ではありますが、きっと子供の頃に矯正治療してよかったと思える日が来るでしょう。どうぞかかりつけの先生に相談してみてくださいね。

「子どもさんへの声かけ」 【2015年5月】

低年齢のお子さんを歯医者さんに連れて行った場合、泣いてしまったからといって、お母さんが慌てたり、「もー、ちゃんとするって言ったでしょ」と叱ったりしないでください。

その時「何もしないよ」「痛くないよ」という声かけも必要ありません。「きちんと治して元気に遊ぼうね」「先生に治してもらおうね」など前向きな言葉かけをしてあげましょう。

歯医者さんとお子さんの関係が作ることができれば、自分の意思で口を開けてくれるように必ずなります。

お母さんも歯医者さんも慌てずにじっくり取り組む事が、実はお子さんの虫歯を治す一番の近道なのです。

 

「歯石をとってください」 【2015年4月】

歯石をとってくださいと来院された場合、自覚されている歯ぐきより上に付いている歯石以外にも、歯ぐきの中に隠れて付いている歯石があることを説明します。

そしてまず歯ぐきの状態を調べるために歯周組織検査を行います。歯と歯ぐきの境目にある溝の深さを測定するのですが、結構大変で、一本の歯の周りを6か所ずつ測る場合、28本の歯が全て残っていれば168か所を測ることになります。正確に素早く行わなければなりません。

レントゲン写真があれば歯の周りの骨の状態がある程度分かりますから、より正確に測れます。歯周病の状態をお伝えして、ようやく歯石除去という手順になります。

 

「永久修復は存在するのか」 【2015年3月】

この詰め物は一生持ちますか?と聞かれることがあります。残念ながら、永久修復は存在しないと答えざるを得ません。車と一緒で、様々な価格の乗用車が存在し価格の高いものにはそれなりの価値があります。

ただし価格が高い車を買えば一生乗れるかというとそうではありません。一方お口の中の修復物も毎日使います。

お口の中には必ず細菌がいます。受ける力も個人によって違います。歯ブラシの出来不出来や、歯周病にかかるリスクも個人差があります。費用をかけて修復する価値は高いと思います。しかし費用をかければそれでなにもかも解決ということではないのです。

「認識していくこと」 【2015年2月】

治療途中の歯を放置してしまう方もいらっしゃいます。仕事が忙しいなどの理由で、放置していては良くないと分かっていても・・という方が多いと思われます。

そして時を経て来院された場合、まずそれ自体、何かを改善しようというお気持ちがあるということです。中には今ある痛みだけをとってほしいと根本的な解決に目を向けてもらえない場合もありますが、通常はそれまでの背景をしっかりお聞きします。

結果として出た痛みや不具合を改善した上で、その結果を招いたプロセスを考察し、現状を診査・診断し、習慣を含めて、お口の中全体をとらえて改善していけるよう働きかけていきます。

「歯石はどこに付く?」 【2015年1月】

私達が患者さんに歯みがき指導する際に、熱心になるがあまり一方通行でお話してしまうことがあります。ただ、実行するのは患者さんです。

「磨かなければ、大きな虫歯になりますよ」「歯周病がひどくなりますよ」といった負の動機づけだけでは、行動を継続してもらうことは望めません。

お口の病気はほとんどが慢性疾患。糖尿病や高血圧と一緒で、今日急に病気になる訳ではないことを伝えながら、その方の背景を考え、歯ブラシや食習慣も含めた、健康へのよい生活習慣作りを提案していかなければなりません。

 

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